平尾研ソフトボール5連覇に思うこと


5連覇...もはやいかなる賞賛の言葉も薄らいでしまう.決して戦力が突出していたわけではない.むしろここ数年は拮抗していた.確かに野球経験者はいる.だが,平尾研だけではない.5回という短いイニング数,参加者全員が打席に立つというルール.数人の強打者だけでは有効な得点が得られない.

ピッチャーの福西は確かに安定している.だが,ソフトボール投手経験者ではなく,決して素人には打てない速球派投手でもない.1試合平均3〜4点失点する.そもそも素人同士の対戦.拮抗するチーム間の勝敗は不確定.そのときの流れに左右されるもの.現に,今大会の初戦はサヨナラ勝ち.最終回に1点を追うが下位打線.敗色濃厚.しかし,打線が繋がりサヨナラを呼ぶ.

『たかが大学の研究室対抗ソフトボール』,と軽くあしらうには5連覇という事実はあまりにも重い.ボストンレッドソックスが2007年に松坂大輔を擁してワールドチャンピオンとなったシリーズ.圧倒的な強さを示し,東地区最高勝率0.593を記録した.でも10試合に4度は負けるということ.過去5年間に平尾研が戦った試合数は約20.1度も負けていない.勝率6割としても20連勝する確率は0.000036.勝率5割なら百万分の1.もやは奇跡の領域.

連帯力?精神力?5連覇の偉業を形容することは難しい.確率からすると偶然?いや,むしろ偶然を超越した必然ではないか.練習量は多い.昼休み,ときには早朝にも.だが学生の本分は研究.日々の研究活動を決して疎かにしない.学生といえども学術論文の執筆,学会賞・論文賞の受賞,国際会議での講演,国際賞の受賞など彼らは高い学術的評価を受けている.先輩から継承した文武両道の誇り.これらが短期決戦においても集中力を生み,機運を制する.平尾研文化ゆえの必然的な快挙ではないか.

(記)Mt. プリンストン