◆2015.11.14~16 RSC-IPR共同シンポジウムに参加してきました!◆

D1中島です. 11月14-16日にかけてキャンベラのオーストラリア国立大学(ANU)で行われたANUのResearch School of Chemistryと 阪大の蛋白質研究所(Institute for Protein Research)の共同シンポジウムに荻先生と参加してきました.

ANUのキャンパスがあるキャンベラまで,伊丹->羽田->シドニー->キャンベラという経路で移動します. 自身2度目の海外出張で発表内容も研究室に入って以来ずっと取り組んできた自信のある内容なので, 心に余裕もあり(本当に気にしていたのは,治安)リラックスした状態で行きの飛行機は映画を一本だけ見て爆睡でした. 荻先生は,「ビリギャル」を見て,絶賛していました.


いつものGamakatsuジャージでの移動です.

きわめて快適. 真夏に,1週間,長崎県の五島列島へ遠征釣行にいった事を思い出していました.

前にシカゴに行ったときはJALで行ったんですが,今回はカンタス航空とかいう航空会社の飛行機での移動でした. 正直,機内食イマイチでした. ご飯にデミグラスソースとなすが絡みついてて未知の複合体を形成していました. ただ,カンタス航空の座席は広く,そこは問題なかったです. 寛大だが,繊細さが全くない.平尾研のカンタと同じですね.


キャンベラ上空の景色. 半日かけて十勝平野か何かにでも来たのかと思いました. 中島は,プロペラの回転を常に人知れず監視し,人知れず安全なフライトに貢献しました.

さて,シドニーで飛行機がキャンセルになるという事態に見舞われましたが,無事宿舎へ到着. 少し時間をロスしてしまったため,しばし遅れて学会登録(という程のものではありませんが)をし, 今回,ほぼ一人ですべてをセッティングしてくださったDamienの奥様に連れられて会場へ. 今思い返せば,奥さんまで駆り出されるとか,どんだけ仕事押し付けられてたんやろうかと... 日本では考えられませんね. ちなみに日本人の奥様は,後藤研出身でDamienとは,ケンブリッジ大学のDobson研(超有名)で知り合ったそうです. 蛋白質凝集の申し子ですね.


会場の建物です.奇抜なデザインの建物が多かったです.



大学の中では,ウサギやカモ,インコやフェレットなどが自由に立ち回っています. 荻先生が,小さなコガモがかわいいと言って,近づき,親ガモにクソほど威嚇されていたのが,シュールで個人的にツボって,笑いこらえるのに必死でした. 親ガモは論破される事無く帰っていきました. 当の荻先生は, あ,こいつ,威嚇してきてるんや.中島!見て!怒ってるで!! と,すでに笑いをこらえている僕に教えてくれました.笑


さて,会場では,蛋白質の構造とfoldingに関する講演が行われていました. 初日ということで日本人の皆さんは,少しお疲れの模様. ですが,質疑応答では熱い議論が交わされていました. 初日は,昼すぎから夕方までの日程だったので,少しして夕食の会場へ.

夕食では,ワインがだされ,もてなしていただきました.

夕食の会場です.


なぞのお面群.右下にはシーサー的な奴も.

荻先生はオーガナイザ席で蛋白研の後藤先生や脳神経科の望月先生たちと研究の話をされていたと思います. 多分ですが. 僕は,神戸大学の茶谷先生と京都大学の星野先生と向こうのDrの学生さんたちと相席です. はじめは皆さん固く,英語で話していました. 僕もハウハウいいながら血眼で話していました. この時間が今回の学会で一番きつかったです. まあ,無法地帯シカゴで生死のはざまを行き来していたことを想えば何の苦でもありません. そのうち,学生さんが仕事で席を離れると,日本語で各々の研究室の事や,化学系の研究室はどんな感じなのかとか, ラフな会話になっていき,星野先生とワインを3本ちかく飲みました. 食事中も各国での蛋白質研究の歴史に関してお話がありました. そこで後藤先生は信じられないくらい笑いをとられていました. お酒も入っていたのか,歴史に関しては漫談のようにハイテンポなトークを繰り広げられていました. R-1なら間違いなく優勝しています. しかし,自分の意見や研究の話になると真剣にはなされていました. 一方,オーガナイザー席の荻先生は,疲労に加え,信じられない強度の冷房の焦点にさらされ,凍えていたようです.笑

お分かりいただけたでしょうか??
そんなこんなで気持ちよく眠りにつきました.


二日目,この日のお昼にポスター発表と夕方にSpecial Student Talk という口頭発表があります. 起きた瞬間,間違いなくワインで二日酔いである事を確認し,朝食会場へ向かいます. その後,発表当日ということでピシッとスーツで. この日も昨日同様,題目がどんどん進んでいきます. そして,気が付けば昼. ポスター発表の時間ですが,ポスター会場,信じられないぐらい狭く,人も少ないです.汗




さすがに,なにもせんのはあかんと思い,うろうろしている人に話しかけてみました. すると,「この泡はどこから来たの?」と質問されました. 一瞬,まじか.となりましたが,よく考えれば化学が専門の方なのでキャビテーションの事も知らないですわね. で,話しているうちに
僕 「いや,超音波で溶液の圧力が変化して,飽和蒸気圧を下回ると....」
相手「飽和蒸気圧??君は蛋白質溶液を煮た(boil)の??クレイジーだね」
僕 「ちょ,え,あ,えっと,違います.その.」
相手「ん?そうなん?よくわからないけどすごいね.すごいすごいありがとう.帰るわ」
僕 「ふぁ??」
って感じの事が二回続きました.まぁ,心が折れました.
口頭発表にかけようと誓いました.


突然,座長に指名され,困惑気味の荻先生です.


さて,僕の発表は,午後の部の一番最後です. 全く緊張することはなく,他の発表者の方の話を聞いていました. そして,昨日と変わらない,熱い議論. 蛋白質の構造解析の話がメインです. そして,自分の発表順が近づき,少し身が引き締まっていきます. なぜか,僕の二人前の発表者の方が蒸発し,一巡速まりました. これが,豪州か,いや,これが世界か...と震撼していました.

世界のレベルの高さを見上げる中島.(イメージ図)


さて,S. S. K. Nakajima (Special Student Kichitaro Nakajima)の登場です.

発表の時は,大きな声ではきはきと,まるで小学校2年生の音読のような元気さで発表しました. なお,写真は,DC1時のものです. 発表タイトルは,「The Nucleus Factory on Bubble for Amyloid beta peptide」です. アルツハイマー病原因蛋白質のAbペプチドの凝集反応を加速的に調査するために, 溶液への超音波照射を導入し,凝集反応の音圧・周波数依存性を調査した実験結果と, キャビテーション気泡に着目した理論計算の結果を発表しました. これまでは,漠然と音圧と周波数依存性を調査しました.計算しました.合いました. という感じの発表をしてきたのですが,その順序にも一工夫し, まずは,周波数依存性を調査し,最適周波数でさらに音圧を調整することにより,劇的な凝集加速が実現できます. という,順序に変えました. これによって,今投稿中の論文のResultの書き方も変えないと,という話になり, 全く(ベースとなる)分野の違う研究者の方の前で発表することは大事だなぁ.と感じていました.

質疑応答では,多くの質問をしていただき,最終発表であったこともあってか,終わった後も質問して下さる方が多かったです. ただ,英語での質疑応答は,まだまだです.無駄に堂々とはしているのですが,言いたい言葉が出てきません. こればっかりは場数を踏むしかないと,勝手に割り切っています.


質疑応答で英語が出てこず,口をパクパクさせる中島(イメージ図).


さて,夕食の会場へ移動し,今日はビールのテイスティング大会です.

まず初めに,ビール界の生き字引的な人が出てきて,ビールについてマシンガントークしていました. この日は,飲みすぎる事はせず,ほどほどに.. 余談ですが,この時に,日本のクラフトビールも飲みてえなあ.となって,先日,三宮へ出かけて飲みすぎ,のた打ち回りました. 想像以上の余談でしたね. そして,少ししておなかも膨れたところで,早々に会場を後にし,早めに就寝しました.

表彰を受ける後藤研の安達さん. 線維とアモルファス凝集が競争的に反応を起こすといった内容の発表での受賞です. 鳥取大学出身ということで僕がB4の時にお世話になった(現・相談役)野井さんの遠い後輩ということになるらしいです. 野井さーん,見てますか―?


さて,良き目覚めの学会3日目は,荻先生と望月先生,茶谷先生の発表もあり,豪華なラインナップとなっております. 僕がこの学会で最も印象に残ったのは望月先生のお話でした. パーキンソン病を専門に研究されている望月先生の話は,我々の研究にも関連している非常に重要な内容で,自分の勉強不足を痛感しました. 余談ですが,望月先生は,色白で几帳面な人がパーキンソン病になりやすい傾向にある.と,おっしゃっていました. 裏を返せば,僕はパーキンソン病にかからないということです.安心しました. そして,荻先生の発表,内容は「TIRFM-QCMを用いた高速線維ネットワーク形成モニタリング」です. 昨年,Sci. Rep.に掲載された論文の内容です. いくつかの質問を受け,フロー実験の重要性について議論して(いるように聞こえ)ました. そんなこんなで,3日間の濃密な学会は幕を閉じました.


今回のオーガナイザーの先生方.


横から激写することに成功しました. 皆さんが見上げる先にあるのは,蛋白質研究の明るい未来とカメラです.

その後は,Damienが招待してくれたレストランで夕食をとり,この日は馬鹿みたいに飲みました. そして,夕食後は,大統領の家を見に行こう. みたいな感じで荻先生,ダーロンさん,安達さん,宗さん,桜井さんというメンバーで歩きだし, なかなか歩いて着いた先は,国会議事堂??みたいなところでした. 警備の手薄さが人知を超えていました. そして,帰り道は,ダーロンと釣りが趣味なんすよ.みたいな話から始まり, 最終的には,大王イカの頭叩き割ったらどうなるか知ってる??みたいな,意味不明な着地点を迎え,やがて,記憶はなくなりました. 一泊188ドルの部屋を持て余しまくりながら爆睡しました.


Damien一家と記念撮影してもらいました. 桜井先生のピースがせり出してきています.笑

Curverさんは,Damienさんの研究室の教授にあたる先生ですが,Damienさんに電話しても通じません. おっかしいなー.となっているCurverさんに,Daronさんが一言. お前の電話やからや. 鋭すぎる突っ込みです.笑

次の日は,キャンベラのタワーに登り,一望しました. 一望した感じでは,土地の余り方がすごかったです. そして,謎の台湾料理屋で昼食をとり,帰路に就きました. 帰りの飛行機の中では,帰国後の3連休に釣りに行く予定があったので,ひたすらに釣りのイメトレをし, そしてビリギャルを見て号泣するという,せわしない時間を送り,結局一睡もせず帰国しました.






こんな感じで,キャンベラでの有意義な時間は終わりました.

オーストラリアは,非常にいいところでまた個人的に旅行でも行きたいなぁ,と思いました. 物価が高いのにはびっくりしましたが.

今回も,貴重な経験をさせていただきありがとうございました. 今後も博士号取得へ向けて全力で取り組む次第であります. では,こんなところで,報告は終わらせていただきます. D1中島




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