◆2015.07.13~17 Phonons2015(The University of Nottingham、UK)に参加してきました!◆

The University of Nottingham、UKで開催されたPhonons2015に荻先生、中村の二人が参加してきました。

関空を出発し、フランクフルトを経由してロンドンに到着。ロンドンは日本とは違って半袖では肌寒いほどの気候でした。空を見上げると今にも雨が降りそうな曇り空で、ロンドンに到着したことを実感させてくれます。

その日はロンドンに宿泊し、翌日、学会会場のあるノッティンガムに電車で向かうわけですが、電車に乗る前にロンドン滞在中のM君と昼食をとりました。M君はとある先生の息子さんで、大学卒業後に就職した後、さらに専門的な勉強をするため、大学院留学を目的に単身でロンドンに滞在しています。幼かったころのM君のことも知っていますが、こうしてロンドンで精力的に活動している姿をみると、こちらも強い刺激を受けます。



Kings Cross駅構内

一緒に昼食を取った後、M君と別れて、我々は駅に向かいます。ロンドンの中心部にはKings CrossとSt. Pancrasという2つの駅が隣接しており、どちらからもノッティンガム行きの電車が出ています。事前のインターネット検索によると、Kings Cross発がほうが所要時間が短く便利なので、そのつもりでKings Cross駅で切符を買ったのですが、売り場の人にSt. Pancrasで電車に乗るよう指示されました。ネット情報と違うなぁと思いながらもSt. Pancrasの改札に行くと、今度はKings Crossに行くように言われました。どうやら、Kings Cross発の電車が早くて良いとのこと。ネット情報と一致します。再びKings Crossに向かい、インフォメーションでホームの場所を聞くと、またもやSt. Pancrasに行くよう指示されました。あまりにおかしいので、時刻表をチェックしてもらうと、Kings Cross発の電車を発見。「そんな電車があったんだ」と驚く駅員さんに我々も驚いたのでした。

車窓から見えるメガソーラー(?)

ノッティンガムはロンドンから北に電車で約2時間の場所にあります。ロンドンよりもさらに気温が低く、夕方になると長袖が必要です。宿舎では24時間暖房が動いていました。日本とは大違いです。

ノッティンガムの街並み

学会はシングルセッションの日と2セッションの日が交互に予定されており、毎日、基調講演や招待講演で始まります。Phononという、テーマを絞った学会のため普段参加している国際会議より参加者が少なめですが、この分野の研究者が一堂に会しているため、研究動向を知る上では大変有益です。

我々の研究とも関連するピコ秒超音波の発表では、例えばドイツのグループが発表したX線回折とピコ秒を組み合わせた計測法などは、以前に聞いたときよりもX線の計測精度が高まっており、ひずみの伝ぱを観測する様子が報告されていました。そのほかには、ナノピラーやナノロッド、ナノ粒子など、微小構造物の共振を計測・解析するものが多く、現在のトレンドはこういったところにあるようです。

ブリルアン散乱など他の計測手法を使った研究も多く発表されていましたが、一方でジュースの缶を並べたアレイセンサを使った波長よりも小さな領域への音響集束技術のような、単純な方法で物理現象をきちんと検証しようとする研究も紹介されていました。個人的にはアモルファスのセッションが面白く、ケージ構造を有する単結晶材料を使ったアモルファスの研究、アルミ粒子を使ったアモルファスでの音の伝ぱ解析などは興味深かったです。

このような中で、我々もピコ秒超音波を用いた磁性多層膜の弾性率計測、タンパク質を介した高速熱輸送、熱モードスペクトロスコピーによる微小固体の熱伝導率測定に関する成果発表を行いました。ちなみに、荻先生のオーラル発表は、登録の際にちょっとしたことがありまして、学会最終日の最後の講演に選ばれ、紅白歌合戦の北島三郎状態だったのでした。そういえば、以前にも同じようなことがあったような・・・。

ノッティンガムのカタツムリ

ノッティンガムはロビンフット伝説で有名な街ですが(頭にリンゴをのせて弓で射るのは、ウィリアム・テルで、スイスの人です)、近くにはシェークスピアが生まれたストラトフォード・アポン・エイヴォンという町もあります。学会のイベントではこの町を訪れました。また、バンケットは周囲を草原に囲まれたのどかな丘の上のレストランで行われました。何の合図も挨拶もないまま食事が始まり、他の参加者との会話を楽しみながら穏やかな時間が過ぎています。(荻先生の席がないというハプニングがありましたが・・・)

そんな中、学生や若い研究者が集まった我々のテーブルでは、急速にお酒が消費されていきます。どんどんワインボトルが空になり、気がつくと9人のテーブルに9本の空ボトル。ご一緒した日本の某先生、次の日の帰国スケジュールがタイトだったのですが、無事帰国できたでしょうか?



バンケットの様子。この後もワインのボトルは増えていきます。

イギリスで驚いたのは、お店や公共施設で無料の無線LANが提供されていて、街中なら大体の場所でネットが使えること(メールアドレスの入力が必須ですが)。ただ、受信速度が遅いことが多く、送信の方が速いこともしばしば。

学会は無事終了し、再び電車でロンドンに向かいます。今回は問題は有りませんでした。Kings Cross駅にはハリーポッターの映画のワンシーンを再現した写真ポイントがあるのですが、あまりの列の長さに我々は撮影を断念。そのままホテルに直行し、翌日早朝に飛行機に乗り込みました。

ハリーポッターの撮影ポイント。マフラーをなびかせてくれる人が常駐しています。

復路の機内では、往路で衝撃を受けた映画「セッション」を再び見て、ハラハラ・ドキドキするのでした。